
頑張りすぎた日に読みたい、心がほっとする本TOP10
がんばりすぎて、少し息が詰まりそうなとき――。
そんな日にそっと寄り添ってくれるのが、エッセイという名の小さな休憩時間です。
完璧じゃなくてもいい。立ち止まってもいい。誰かの言葉に救われる瞬間が、きっとあなたにもあります。
今回の特集では、笑って癒やされるもの、静かに共感が広がるもの、自分を見つめ直すきっかけをくれるものなど、「頑張りすぎた日に読みたい10冊のエッセイ」を厳選。
仕事や人間関係で少し疲れたとき、ページを開けば、心の奥にやさしい風が吹き抜けるような言葉に出会えるはずです。
1位 おつかれ、今日の私。

著者:ジェーン・スー
著者や友人の実体験をもとに、読者の心をそっと包み込む48篇のエッセイ集。
“がんばりすぎた自分”をやさしく受け止めてくれる言葉が並び、まるで信頼できる友人に話を聞いてもらうような安心感。
誰かに慰めてもらうよりも、「自分で自分をなぐさめる方法」を教えてくれるこの一冊。
多忙な年末を前に、自分自身を慈しむ最高のセルフケア時間を約束します。
■おすすめポイント
・現実的なのに温かい視点
・著者の愛情あふれる共感力
・疲れた日でも読みやすい構成
2位 ナナメの夕暮れ

著者:若林 正恭
自意識過剰で生きづらさを感じてきた著者が、四十を前に世界を肯定できるようになるまでの内省を綴ります。
「こうすべき」という強者の論理ではなく、完璧を目指さない自分と静かに折り合いをつける過程は、真面目すぎる頑張り屋さんの心にそっと光を灯すでしょう。
ユーモアと内省が絶妙に混じり合い、「変われない自分」を静かに肯定してくれるエッセイです。
■おすすめポイント
・“ナナメ”な視点が救いになる
・リアルな“社会との距離感”に共感
・内省とユーモアの緩急で一気読み
3位 小さな幸せ46こ

著者:よしもと ばなな
日々の暮らしの中にある“かすかな幸福”を、やわらかな視点で描くエッセイ。
家族や友人、愛犬や旅の思い出など、46の小さな物語に込められた優しさが心に染みる。
立派な幸福論ではなく、「呼吸に意識を向けて丁寧に生きる」ことの大切さをそっと教えてくれる、疲れた心への極上の清涼剤です。
タムくんの可愛い挿絵にも癒されます。
■おすすめポイント
・“日常の幸福”を見つめ直す一冊
・忙しい日々に最適なショートエッセイ
・優しさと余白のある文章
4位 阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたりぐらし

著者:阿佐ヶ谷姉妹
地味で穏やかな日常の中にこそ、最高の癒やしがある!
これは、時に揉めつつも深い愛情で結ばれた二人の美しい友情と人生の教本です。
エアコンの設定温度で揉めたり、近所の餃子を分け合ったり。
小さな出来事に人情と笑いがあふれ、「こうでなければ」という力みをそっと解いてくれる。
じんわりと心が温かくなり、読後、自分も誰かに優しくなれる一冊です。
■おすすめポイント
・“自分のペースで生きていい”というメッセージ
・ユーモアと人情が溶け合う日常
・エッセイに加えて書き下ろし小説も楽しめる
5位 そして誰もゆとらなくなった

著者:朝井 リョウ
“無駄に真剣” “空回り上等”を地でいく著者の抱腹絶倒エッセイ。
結婚式の余興で全力ダンス、10年ぶりのレッスンで味わう屈辱。
「大人とはこうあるべき」という精神に追いついていない未熟さや、無駄なことに全力投球する空回りが、読む人の腹筋を崩壊させ、心を救います!
失敗も恥も笑い飛ばしながら、大人になることの可笑しさとあたたかさが描かれた、ゆとりシリーズの集大成。
■おすすめポイント
・“全力で空回る”を肯定するユーモア
・テンポの良い語りと共感度の高さ
・著者の色合いが濃く出た、表現の面白さ
6位 そして生活はつづく

著者:星野 源
日常の“しょうもなさ”を笑い飛ばしながら、生きることそのものを肯定してくれるエッセイ。
洗面台をびしゃびしゃにしても、携帯料金を払い忘れても、何があっても生活はつづいていく。
俳優・音楽家として多忙な著者の視点から描かれる、等身大のユーモアと哀愁。
この本は、悶々とした日々に脱力を促し、日常を愛おしく思えるきっかけをくれるでしょう。
■おすすめポイント
・誰にでも訪れる“つづく日々”へのエール
・温かくて切ない家族とのエピソード
・抜群の読みやすさ
7位 あやうく一生懸命生きるところだった

著者:ハ・ワン
「一生懸命頑張ることが真理だ」と信じてきたのに不幸な気がする……そんな悔しさが限界の人へ。
40歳を前に会社を辞めた著者が、人生の「山登り」を一時停止したことで見えた景色を綴ります。
「失敗したら潔く諦める」「深刻に向き合いすぎない」など、凝り固まった常識を覆すメッセージが心を解放。
「完璧じゃなくていい」そんな当たり前を思い出させてくれる、韓国発のベストセラーです。
■おすすめポイント
・「何もしない日」に罪悪感を抱かない
・現状を受け入れるヒントが見つかる
・幸せの本質に気づく
8位 くもをさがす

著者:西 加奈子
カナダ滞在中にがんを宣告された著者が、恐怖と希望のあわいで見つめた“生きること”の記録。
痛みや不安をありのままに綴りながらも、そこに確かにある光を見つけていく姿に胸を打たれます。
思い通りにならないことと、幸せでいることは同時に成り立つ。
この潔い優しさは、私たちの日々の葛藤に寄り添い、生きる上でのお守りの一冊となるはずです。
■おすすめポイント
・魂を揺さぶる文体
・異国でのリアルな描写
・誰かに寄り添うような優しさ
9位 もものかんづめ

著者:さくらももこ
小学生からお年寄りまでを爆笑の渦に巻き込んだ、ユーモアエッセイの金字塔です。
家族との距離感や、社会に出て味わう小さな理不尽さを、ユーモアと観察眼で軽やかに笑いへと変えていく。
著者の流れるような一人ボケツッコミと、珍エピソード満載の日常描写に、頭を空っぽにして笑い転げること間違いなし!
さらに、血の繋がりすらも「好き・嫌い」で判断する潔い視点が、人間関係のわずらわしさを吹き飛ばし、肩の力を抜かせてくれます。
笑って癒される、“頑張りすぎた日”に開きたい傑作エッセイです。
■おすすめポイント
・笑って癒される“生活の処方箋”
・文章のテンポとツッコミが絶妙
・世代を超えて楽しめる普遍性
10位 日日是好日

著者:森下 典子
雨の日は雨を聴き、晴れの日は光を味わう。
お茶を通して“今この瞬間を生きる”喜びを見つめたエッセイです。
最初は形ばかりだった稽古が、いつしか心を整える時間に変わっていく。
「ここにいるだけでよい」と、精神的に疲れた私たちに心の安息をもたらす人生のバイブルです。
■おすすめポイント
・心をほどく哲学的エッセイ
・自然や季節の描写が繊細で心地よい
・形から心への成長物語
本屋さんで本を買うって、ちょっといい。

本屋で本を買うって、ちょっといい。
ランキングを見て、「これ読んでみたいかも」って思ったら──
次の休日は、街の本屋さんに足を運んでみませんか?
ネットでポチっと買える時代だけど、本屋さんで本を探す時間って、やっぱりちょっと特別。
たとえば目的の本を探していたはずが、ふと横の棚に目が留まって、まったく別の作品に吸い寄せられること、ありますよね。
装丁に惹かれて手に取ったり、ページをパラパラめくって「うわ、これ好きなやつ!」ってなったり。
そんな偶然の出会いがあるのが、書店のいいところ。
五感をフルに使って、物語と出会える場所。
それが、本屋さんなんです。
レシートで、本屋さんを応援しよう。

レシートで、本屋さんを応援しよう。
実は今、「本屋さんを未来に残すため」の動きがいろいろ始まっているのをご存じですか?
その中のひとつが、レシートキャンペーンです。
仕組みはとってもシンプル。
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対象は全国の新刊書店すべて。
ご購入から1ヶ月以内の書籍が対象だから、読み終わったあとすぐに申し込めばOK。
“応援したい書店で買う”ことと“お得に読書を楽しむ”こと、どちらも叶う嬉しい仕組みです。
「せっかくだし、書店で買ってみようかな」
そんな気持ちが、未来の書店文化を守る力になります。


