
2025年夏もっとも売れた小説ランキングTOP10
照りつける太陽の下でも、涼しい風が吹き抜ける夜でも。
ページをめくれば、そこには現実を忘れさせる物語が待っています。
恋に揺れる青春、運命に翻弄される人間模様、極限の心理戦や心温まる日常まで。
この夏、ブックサプライの読者にもっとも選ばれた小説たちを、ランキング形式でお届けします。
熱く、切なく、そして心を震わせる10冊。
きっと、あなたの夏に寄り添う「忘れられない一冊」が見つかるはずです。
1位 汝、星のごとく

著者:凪良ゆう
瀬戸内の島で育った暁海(あきみ)と、母の恋愛に振り回され転校してきた櫂(かい)。
心に孤独を抱えた二人が惹かれ合うのに時間はかからなかった。
だが、網のようにまとわりつく地縁や血縁、そして運命に手足を取られ、二人はすれ違いを繰り返す。
生きることの自由さと不自由さ、そして愛の痛みを描ききった、あまりにも切ない物語。
■おすすめポイント
・「普通」や「あたり前」を問いかける深いテーマ
・息をのむほど美しい情景描写
・読後も心に残る、希望のメッセージ
2位 舟を編む

著者:三浦しをん
出版社の営業部員・馬締光也は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれる。
新しい辞書『大渡海』を完成させるため、定年間近のベテラン、日本語研究に人生を捧げる老学者、不器用ながらも情熱を燃やす同僚たちと共に、長い長い旅が始まる。
言葉の海を渡る「舟」を編む人々の、ひたむきな姿と絆が胸を打つ、心温まる物語。
■おすすめポイント
・言葉への愛に満ちた、心温まる物語
・知的好奇心をくすぐる辞書編集の世界
・時代を超えて心に響くテーマ
3位 新装版 殺戮にいたる病

著者:我孫子武丸
愛ゆえに殺人を重ねるサイコ・キラー、蒲生稔。
彼の行動と魂の軌跡をたどるうちに、読者は戦慄の真実へと導かれる。
猟奇的殺人の恐怖と、登場人物たちの心の闇を鮮烈に描いた衝撃のホラーミステリー。
最後に待ち受ける驚愕の結末は、読む者の心を鷲掴みにし、すべての常識を覆す。
叙述トリックの最高傑作。
■おすすめポイント
・スピーディーな展開で一気に読める
・人間の心の闇を鮮烈に描くサイコ・ホラー
・読者の常識を覆す、衝撃の叙述トリック
4位 成瀬は信じた道をいく

著者:宮島未奈
大人気「成瀬」シリーズ第2弾!唯一無二の主人公、成瀬あかりの人生が、個性豊かな人々の日常と交差する。
相変わらずマイペースに我が道をゆく成瀬の破天荒な言動と、彼女を取り巻く人々の心温まる交流が描かれる。
面白さも感動もパワーアップした本作は、読後、成瀬にまた会いたくなること間違いなし。
■おすすめポイント
・読むと元気が出る、唯一無二の「成瀬」
・クスッと笑えるユーモアと心に響く感動
・滋賀県大津市への愛が溢れる舞台設定
5位 国宝 (上) 青春篇

著者:吉田 修一
侠客の息子として生まれた喜久雄は、その美貌を見初められ、上方歌舞伎の世界へ足を踏み入れる。
一方、歌舞伎界の御曹司として生まれ、未来を約束された俊介。
生い立ちも才能も異なる二人の若者が、芸の道に青春を捧げ、互いに切磋琢磨していく。
壮絶な生い立ち、血族との軋轢、そして栄光と絶望。
芸を極めようともがき、葛藤する男たちの熱い生き様が、読者の魂を揺さぶる壮大な人間ドラマ。
■おすすめポイント
・読む者の魂を揺さぶる、壮大な人間ドラマ
・心を奮い立たせる、登場人物たちの熱い生き様
・深い絆と、その先にある人間関係の真実
6位 爆弾

著者:呉勝浩
傷害事件で連行された男「スズキタゴサク」は、取調室で次々と爆弾事件を予告する。
警察を嘲笑うかのような不敵な態度、そして次々と現実に起こる爆発。
東京都民が人質に取られた状況下で、取調室という密室で繰り広げられる刑事との緊迫した心理戦は、まさに圧巻。
強烈なキャラクター造形と予測不能な展開で読者を魅了する、ノンストップ・ミステリー。
■おすすめポイント
・息もつかせぬ、極限の心理戦
・現代社会の「悪意」をえぐり出すテーマ
・スピード感のある展開
7位 国宝 (下) 花道篇

著者:吉田 修一
歌舞伎役者として頂点へと昇りつめていく喜久雄。
しかし、その華やかな舞台の裏では、芸の道を究めんとする狂気と孤独が彼を蝕んでいく。
名声と引き換えに、一つ、また一つと大切なものを失っていく喜久雄。
完璧を超えたその先で、彼は何を見出すのか。
魂を削りながら芸に命を賭す男の、孤高にして壮絶な生き様を描いた圧巻の結末。
■おすすめポイント
・読者の想像力を掻き立てる、静かなる狂気
・芸に命を賭ける男たちの熱量
・物語を締めくくる、感動のクライマックス
8位 ババヤガの夜

著者:王谷 晶
暴力をこよなく愛する新道依子と、暴力団会長の一人娘・尚子。
相容れない二人の女性が、過激な暴力が渦巻く世界で出会い、深い絆を育んでいく。
拳の咆哮が轟くハードボイルドな世界観に、巧妙なミステリー要素が加わり、物語は予測不能な結末へと加速する。
血と暴力の中に芽生える、言葉にできないほど美しい関係を描いた傑作シスター・バイオレンス・アクション。
■おすすめポイント
・読むと闘志がたぎる!最狂のシスター・アクション
・圧倒的な筆致と、読み応えのあるストーリー
・言葉にできない、美しい関係性
9位 スピノザの診察室

著者:夏川 草介
かつて凄腕だった内科医・雄町哲郎は、最愛の妹を亡くし、甥と暮らすため地方の病院で働き始める。
派手な奇跡や陰謀は起きないが、命の重さ、そして人の「幸せ」とは何かを静かに問いかける物語だ。
患者や仲間、そして大切な家族と向き合う中で、彼がたどり着いた希望の光とは。
読む人の心をそっと温めてくれる、感動作。
■おすすめポイント
・温かさに満ちた登場人物たち
・京都の和菓子が彩る、心温まる日常
・読む人の人生を変えるかもしれない一冊
10位 ザ・ロイヤルファミリー

著者:早見 和真
馬主として競馬に熱中するワンマン社長・山王耕造。
ひょんなことから彼の秘書となった税理士・栗須栄治は、競馬を通して彼と深く関わることに。
父から子、そして孫へと受け継がれていく血の物語を、競馬という壮大なドラマに乗せて描く本作は、世代を超えた「家族の絆」を描いた圧巻のエンターテインメント。
リアルなレース描写も必見です。
■おすすめポイント
・濃密な「家族の絆」
・競馬を知らなくても楽しめる普遍的なテーマ
・細部まで作り込まれたリアリティ
書店で本を買うって、ちょっといい。

書店で本を買うって、ちょっといい。
ランキングを見て、「これ読んでみたいかも」って思ったら──
次の休日は、街の本屋さんに足を運んでみませんか?
ネットでポチっと買える時代だけど、本屋さんで本を探す時間って、やっぱりちょっと特別。
たとえば目的の本を探していたはずが、ふと横の棚に目が留まって、まったく別の作品に吸い寄せられること、ありますよね。
装丁に惹かれて手に取ったり、ページをパラパラめくって「うわ、これ好きなやつ!」ってなったり。
そんな偶然の出会いがあるのが、書店のいいところ。
五感をフルに使って、物語と出会える場所。
それが、本屋さんなんです。
レシートで、本屋さんを応援しよう。

レシートで、本屋さんを応援しよう。
実は今、「本屋さんを未来に残すため」の動きがいろいろ始まっているのをご存じですか?
その中のひとつが、レシートキャンペーンです。
仕組みはとってもシンプル。
街の書店で買った本を、レシートと一緒に宅配買取で送るだけで、購入金額の“半額”が戻ってくるんです!
対象は全国の新刊書店すべて。
ご購入から1ヶ月以内の書籍が対象だから、読み終わったあとすぐに申し込めばOK。
“応援したい書店で買う”ことと“お得に読書を楽しむ”こと、どちらも叶う嬉しい仕組みです。
「せっかくだし、書店で買ってみようかな」
そんな気持ちが、未来の書店文化を守る力になります。